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お酒について
updated:

07/15/2008

改訂 BAR JAZZYのお酒(20)   

日本酒(1)

 なんといっても一番の好みの酒である。
  吟醸酒というぜいたくは別にして、できれば純米酒の旨いのを飲みたい。通常は本醸造である。
  家で飲むのはたいてい日本酒だ。最近は家の女どもの影響で、甘いものを食べるようになり、酒の肴に何でもするようになった。ひどい時は、ケーキで酒を飲んでいる有様だ。本当はスルメや干物が一番の好みである。
  しかし、歯が悪くなって、スルメを噛むのに難儀している。歯医者に行けばいいのだが、それがなかなか行かない。行かないのではなく、行けない。嘔吐反射というやつで、調子が悪いと治療ができないのである。こまったものである。こまったものというより、実はかなり深刻な悩みである。どなたか、解決方法を教えていただけないだろうか。好みの酒の飲み方ができないのは、誠に残念至極である。

  他に、酒の相手にいいものは、蕎麦だ。ざるそばをすすりながらの常温酒は、思うだけで、梅干まではいかないまでも、つばがにじむ。池波正太郎の小説にでてくるような飲む場所も大事だろう。いわゆる飲む雰囲気、「場」である。気のあった仲間がおれば更にいうことはない。いや、これが一番の相手だろう。別にきれいどころじゃなければならないことはない。それにこしたことはないが・・

  食堂、レストランの昼時の定番メニューに刺身定食というのが見られる。もちろん夜にもあるのだろう。これがだめなのである。酒のない刺身がどうしておいしくたべられるのだろうと不思議だ。酒飲みには困ったものである。どんぶりにすると一気果敢に攻められるのだが、刺身の形で皿に盛られると、もう酒がないといけない。断っておくが私はアル中ではない。そのはずである。

  酒というのは、それぞれの土地,風土に合ったものが作られ飲まれたものであろう。日本は米のくにであり、当然、そこから日本酒ができた。とうもろこしならバーボンが、サトウキビならラムや黒糖焼酎、麦ならスコッチ、ビール、ぶどうならワイン、ブランデーのように。鹿児島は、米より芋の栽培が盛んだったところからいも焼酎になったのだろう。
  そして、その土地にある食べ物の相性がいいわけだ。いまは、特に東京では世界中の飲み物,食べ物が集まっている。酒と肴の組み合わせは多様である。日本酒の肴はスルメ、干物、蕎麦だけではなくなるのは当然だ。個人の好みは、子供の頃の食生活が影響するのかもしれない。

 当店の日本酒は通常、朝日山千寿だけであった。まれに田舎の島根の酒を買ってくるときもある。馬キチにちなんでシンボリルドルフから名前をとられたという「七冠馬」特別純米酒などである。また、自分でも飲みたいものがあると購入したりする。最近は年のせいか、晩酌以外の時は、甘みがあるほうが好みになっている。特別純米クラスが多い。
  そんなに日本酒好きなら、もっと置いたらいいはずなのだが、これだけである。吟醸酒を置くスペースとか、雰囲気の問題、肴の種類とか課題はいろいろあるが、一番の原因は、飲みたくなるからである。日本酒に限らず、醸造酒はアルコール度も低いこともあって、おいしくてたくさん飲みたくなる。そして、身体に対しての影響度が大きい。簡単にいえば、しんどくなる。二日酔いのきついのはだいたい日本酒、ワイン、ビールなど醸造酒の飲み過ぎと決まっている。焼酎ブームといわれるが、こういった面もあるのだろう。
  とはいっても、やはりもう少しは揃えてみたいと最近は考えている。 日本酒は営業中に飲む酒ではない。酒飲みは時としてつらいものである。店を終えて自宅で味わって飲むことにしている。しかし、平日は少しだけで、飲むのは大抵休日である。

  デフレの世になってからなのか、酒屋で紙パックの割安品が目立つ。2リットル入りで1000円ぐらいのもある。味はいただけないといっていい。何回か試しに飲んでみた。飲まずにいうようではいけないからだが、もちろんコクがない。醸造用アルコールを薄めたものの感じがする。焼酎でいえば甲類だ。しかし、よく売れているらしい。本来、米だけからつくるとなると、そんなに安くはならないはずだ。すべての酒に、原料米、精米度合い、アルコール添加率を明示して欲しいものだと思う。 もしかしたら、カクテル・ベースに使うと面白いものができるかもしれない。 試してみようか、と思うぐらいだ。

 本醸造というのは、そのアルコール添加量に制限がなされている。お薦めできるのは、本醸造までだろう。純米酒は元来なかなかつくるのが難しいと聞いている。少しのアルコール添加はいい味に仕上げるのにいいらしい。
  一方、最近はプレミアム品の高い酒がやや安くなっている。越の寒梅、八海山、雪中梅、久保田、田酒など一時に比べれば価格が下がっている。どうも焼酎ブームのほうに高い金が向っているようだ。需要と供給とはよくいったものだ。といってもまだまだバカバカしい贈答用値段が多い。それでも、八海山や雪中梅は標準価格で買えるような、お店もある。いいことである。

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